中古車のチェックポイント|営業マンが現車で見る7か所

中古車販売店のショールームに並ぶ車 車選び・売却

こんにちは。現役で車の営業をしている者です。中古車を見に来たお客様から、必ずと言っていいほど聞かれることがあります。

「これ、いい車ですか?」

正直なところ、中古車の良し悪しは、見た目のきれいさではほとんど決まりません。ピカピカに磨かれた車が当たりとは限らないんです。

この記事では、私が実際に仕入れや下取りの現車を見るときに確認している順番で、チェックすべき場所をお伝えします。

現車を見る前に確認すべき「紙」の情報

いきなり車を見に行くのは、実はもったいないです。先に確認できることが3つあります。

① 修復歴の有無

修復歴とは、事故などで車の骨格部分を修理・交換した履歴のことです。バンパーを替えただけでは修復歴になりません。

「修復歴あり」の車は価格が安くなりますが、そのぶん売るときの評価も大きく下がります。安く買えたつもりが、手放すときに差額が消えることもあります。

② 整備記録簿(メンテナンスノート)

これがある車は、正直に言って安心度が違います。いつ、どこで、何をしたかが残っているからです。

逆に記録簿がない車は、前のオーナーがどう扱っていたか分かりません。同じ年式・同じ走行距離でも、私が選ぶなら記録簿がある方です。

③ ワンオーナーかどうか

所有者が1人だけだった車は、履歴が追いやすく、扱いも把握しやすいです。ここも販売店に聞けば分かります。

💡 営業マンのひとことメモ
中古車サイトの写真は、明るく撮れる角度で撮られています。写真で判断できるのは「掲載されている情報」だけ。修復歴・記録簿・保証の有無は、写真ではなく文字情報の欄を読んでください。書かれていなければ、電話で聞けば答えてくれます。
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予算はどのくらいで考えればいいんでしょう?
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まず今の車がいくらになるかを確定させてください。そこが決まらないと、いくらの車を狙えるか決まりませんから。

お店で下取り額を出してもらう前に、買取相場を自分で知っておくと話が早く進みます。金額の根拠を持って商談に入れるからです。

現車確認で見る7か所

エンジンルームを点検する

ここからが本番です。順番に見ていきます。

見る場所 何が分かるか
パネルの隙間 左右で隙間の幅が違えば、修理歴の可能性のあるサイン
塗装の色味 ドア1枚だけ色が違えば、そこを塗り直している
タイヤの残り溝 交換直前なら、納車後すぐに出費が発生する
エンジンルーム オイルのにじみ、冷却水の量、バッテリーの状態
下回り サビの進行度。融雪剤をまく地域の車かどうか
内装の使用感 ペダルのすり減り、シートのヘタリ。走行距離との整合性
臭い タバコ・ペット・カビ。あとから消すのは難しい

「あとから消すのは難しい」とはいえ、対策がまったくないわけではありません。エアコン内部やシートに染みついた臭いの消し方は車内の臭いの原因と消し方|エアコン・シート・タバコ臭対策で詳しく解説しています。気になる場合は、契約前に店舗側へオゾン脱臭などの対応可否を聞いておくと安心です。

走行距離は「数字」より「バランス」で見る

走行距離計とメーターの確認

年間1万キロ前後が一般的な目安とされますが、大事なのは距離と車の状態が釣り合っているかです。

走行距離が少ないのにペダルのゴムがすり減っている、シートの座面がへたっている。こういう車は、数字と実態が合っていない可能性があります。

逆に、距離が多くても高速道路中心で乗られた車は、状態が良いことがあります。距離の数字だけで切り捨てないでください

下回りのサビは、あとから直しにくい

車の下回りを確認する

見落とされやすいのがここです。しゃがんで、スマートフォンのライトで照らすだけでも分かります。

表面がうっすら茶色い程度なら、多くの車で見られる範囲です。ただし手で触れてボロッと崩れる、穴が空いているのは別問題。避けたほうが無難です。

こうしたサビの進行は、下回りに防錆処理(アンダーコート)を施しているかどうかでも変わってきます。買ったあとの対策として自分で検討する場合の効果や判断基準は車の下回り防錆処理(アンダーコート)は本当に必要かで詳しく解説しています。

⚠️ 必ず試乗させてもらってください
書類と外観だけでは分からないことがあります。まっすぐ走るか(ハンドルが取られないか)、ブレーキで異音がしないか、エアコンが冷えるか。この3つは実際に走らせないと確認できません。試乗を断られる場合は、その理由を聞いてみてください。

タイヤの残り溝の見方はこちらの記事で詳しく解説しています。現車確認のときにそのまま使えます。

試乗中に段差でやたら突き上げを感じたり、カーブで車体が大きく傾いたりする場合は、サスペンションがへたっている可能性があります。中古車だと特に見落とされがちな箇所なので、サスペンションのへたりのサイン5つと交換の目安の記事も試乗前に読んでおくと判断しやすくなります。

電動格納ミラーが正常に動くかどうかも、試乗前にチェックしておきたいポイントです。ボタンひとつでしっかり畳めるか、施錠連動の設定になっているかは、ドアミラーとフェンダーミラーの違いの記事で詳しく解説しています。

また、ボンネットやドアなどのネジの部分の塗装が剥がれていないかの確認もした方が良いです。

塗装が剥がれているとネジを回したということなので交換していたりします。

そこからたどって修復歴がないかなどの判断をしいったり従業員にネジが回っている理由なども聞いてみてください。

一番重要なこととして今はほとんどの中古車屋がAIS検査と検査を入れています。

この検査が入っていない車両は買うのを避けた方が良いです。

確実にAIS検査を入れている車両から中古車を探した方が安心です。

また、鍵が何本付属するかもこの場で確認してください。中古車は鍵が1本しか付いていないケースが珍しくなく、納車後にスペアを作ると自己負担になります。1本しかない場合は値引き交渉の材料にするか、納車前に作ってもらう約束を取り付けるのが現実的です。ディーラーと鍵の専門業者の費用差は車の鍵作成はディーラーより安い?スペアキーとインロック対応も解説にまとめています。

見積書で確認する諸費用の中身

車両価格だけを見て決めると、あとで金額が膨らみます。見積書が出たら、この3つを見てください。

  • 整備費用が含まれているか:法定点検を実施した状態で渡されるのか、現状渡しなのか
  • 車検の残り期間:車検切れの場合、車検費用が別途かかります
  • 保証の内容と期間:どこまでが対象で、何か月・何キロまでか

見積書には「登録費用」としてまとめて書かれていることが多いですが、この中には車庫証明の取得費用も含まれています。販売店の代行に任せず自分で申請すれば、その分の代行手数料を抑えられます。自分で取得する場合の必要書類と手順は車庫証明は自分で取得できる?必要書類と手続きの流れで解説しているので、費用を少しでも抑えたい方は確認してみてください。
特に「現状渡し」という言葉が出てきたら、必ず意味を確認してください。整備をせずにそのまま引き渡す、という意味で使われることがあります。

そして、支払総額(乗り出し価格)で比べるのが鉄則です。車両価格が安くても、諸費用が上乗せされて総額では高くなることがあります。

💡 営業マンのひとことメモ
値引きを粘るより、「タイヤを新品にしてもらえませんか」「バッテリーを交換しておいてもらえませんか」と交渉するほうが通りやすいことがあります。現金の値引きより店側の負担が読みやすいためです。しかも納車後の出費が減るので、実質的な効果は同じです。

「カーリース」と「カーサブスク」の違いが気になる方は、カーサブスクとカーリースの違いは?契約期間と月額の中身で比較で契約期間や月額の中身をまとめているので、あわせて確認しておくと選びやすくなります。

買ったあとに効いてくる3つの確認

契約前に、これだけは聞いておいてください。

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中古車って、壊れたときが不安なんですよね。
👔
だからこそ保証の中身です。「保証付き」と書いてあっても、対象部品はお店ごとに違いますから。
  • 保証の対象部品と期間:エンジン・ミッションだけなのか、電装品まで含むのか
  • 点検・整備をどこで受けられるか:遠方の店で買った場合、近所で整備を受けられるか
  • 次の車検はいつか:車検残が短いと、想定より早く費用が発生します

3つ目は特に重要です。車検残が数か月しかない中古車は、実質的に車検費用ぶんだけ高い買い物になります。総額の比較に含めてください。

まとめ

  • 見るべきは見た目より修復歴・整備記録簿・オーナー履歴
  • 現車ではパネルの隙間・塗装の色味・下回りのサビを必ず確認
  • 走行距離は数字ではなく内装の使用感とのバランスで判断する
  • 試乗で直進性・ブレーキの音・エアコンの3点をチェック
  • 比較は支払総額で。車検残の短さは実質的な値上がり

中古車は1台ずつ状態が違います。だからこそ、見るポイントさえ決めておけば、判断はぐっと速くなります。焦らず、納得できる1台を選んでください。

この記事を書いた人

シャカツ(中古車の買取・販売店で営業・4年目)

中古車の買取と販売を専門にする店で、査定、買取の交渉、販売、見積もり、納車、保険の案内まで担当しています。毎日のように実車を査定し、車を手放す場面と選ぶ場面の両方に立ち会っています。「知らなかっただけで損をする人」を何度も見てきたことが、このブログを始めた理由です。売る側・買う側どちらの本音も含めて、断定できないことは断定せずに書いています。

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